礼拝説教要旨(2014.05.25)       大庭貴宣師
あなたは何をささげますか
(マルコ1431 

・今日の説教箇所は、聖書のなかでも有名な場面です。

イエスさまのもとにひとりの女性がやって来て、非常に高価なナルドの油を、イエスさまの頭に注ぎました。ヨハネの福音書では、その女性がマリヤであることを示しています。そして、イエスさまの足に塗って、髪の毛でその足をぬぐったことも教えています。そのとき「家は香油のかおりでいっぱいになった」とも伝えています。

 

・このときの弟子たちの反応

マルコ:この香油なら、3百デナリ以上に売れて、貧しい人たちに施しができたのに!

 

ヨハネ:ところが、弟子たちのひとりで、イエスを裏切ろうとしているイスカリオテ・ユダが言った。『なぜ、この香油を3百デナリに売って、貧しい人々に施さなかったのか。』しかしこう言ったのは、彼が貧しい人々のことを心にかけていたからではなく、彼は盗人であって、金入れを預かっていたが、その中に収められたものを、いつも盗んでいたからである。(124

 

・イエスさまの応答は、次の言葉でした。

「この女は、自分にできることをしたのです。埋葬の用意にと、わたしのからだに、前もって油を塗ってくれたのです。」(マルコ148

 

・このようにこの箇所を読んでみますと、1つの疑問が浮かび上がります。それは「マリヤはどうして イエスさまの にナルドの香油 注いだのか」ということです。

 

その理由:まずヨハネを見ましょう。

 

ヨハネ1212には「イエスは過越の集りの6日前にベタニヤに来られた。そこには、イエスが死人の中からよみがえらせたラザロがいた。人々はイエスのために、そこに晩餐を用意した。そしてマルタは給仕していた。ラザロは、イエスとともに食卓に着いている人々の中に混じっていた。」


マリヤが香油をイエスさまに注いだという既述のあとの910節でも「大ぜいのユダヤ人の群れが、イエスがそこにおられることを聞いて、やって来た。それはただイエスのためだけではなく、イエスによって死人の中からよみがえったラザロを見るためでもあった。祭司長たちはラザロも殺そうと相談した。」とラザロが登場しています。

 

ポイント:マリヤはこの一連の出来事をずっと見てきました。涙を流されるほどに愛を示してくださる主の姿を、その日で見ていました。

 

マリヤの応答の姿:マリヤがなぜイエスさまの頭に香油を注いだのかと言えば、このラザロを中心とした一連の出来事があったからです。それは単に「イエスさまがラザロをよみがえらせてくださったことのお礼」ということではなく、涙を流し、愛を示してくださったことに対しての、マリヤの愛の応答であったのです。

 

   この出来事は、マリヤだけのことでしょうか?

ヨハネ1513でイエスさまは「人がその友のためにいのちを捨てるという、これよりも大きな愛はだれも持っていません。」

 

私たちが示されること:マリヤは高価な香油をイエスさまに注ぐことによって、イエスさまに対しての愛を表現しました。皆さんはどのようにイエスさまに愛を示しますか?