牧師からのメッセージ

『互いに愛しあいなさい。』
(ヨハネ13:34)

「愛」というテーマに私たち人間の心はときめきます。だれもが人を愛し、また人に愛されることを求めて生きているからでしょうか。

けれども私たち人間は本当に愛することがなかなか出来ないのが現実です。愛するより愛されることを求め、傷ついてはまた・・・と繰り返すうちに、自分のうちに愛の無いことを思い知らされます。私たち人間の愛は、たいてい見返りを求め、愛しても自分に益となる限り愛するというところに止まっているからです。しかし子に注ぐ親の愛は少し違うようです。背かれてもなお愛することを止めない親の愛。ここに本当の愛の一端を見ることが出来ます。

本当の愛、それは神が人間に注いで下さる愛です。人はその愛を親の愛を通して知ることが出来ます。ところが人間の不完全さのゆえに、残念ながらよく知ることが出来ません。どうしたら本当の愛を知ることが出来るのでしょうか。

聖書に「愛する者たち。私たちは、互いに愛し合いましょう。愛は神から出ているのです。愛のある者はみな神から生まれ、神を知っています。愛のない者に、神はわかりません。なぜなら神は愛だからです」

と記されています。そして「神はそのひとり子を世に遣わし、その方によって私たちに、いのちを得させてくださいました。ここに、神の愛が私たちに示されたのです。私たちが神を愛したのではなく、神が私たちを愛し、私たちの罪のために、なだめの供え物としての御子を遣わされました。ここに愛があるのです」と聖書の言葉は続きます。
(ヨハネの手紙第一4章7〜10節)


主イエス・キリストの十字架の身代わりの死、ここに本当の愛が示されているというのです。それは赦す愛であり、背く者を無条件に愛してくださる愛というのです。赦す愛に触れるとき、私たちは愛されていることを知り、愛する愛をいただくのです。

主イエスは本当の愛を知った者こそが互いに愛し合いなさい!と命じます。私たちは今こそ愛する者として歩ませていただきたいと心から願います。

( 2007/12/ 1 )